「こいのぼりとは、江戸時代に武家で始まった…(略)…男児の出世と健康を願って(…云々)」「カーネーションは、ナデシコ科ナデシコ属の多年草。名前の由来には“肉の色の花”という説や…」こんな文章を幼児が話していたら、皆さんは驚かれますか?実際に年少クラスで子供が前に出て発表をしている1コマなのですが、いったい何の授業をしているのでしょうか?
理英会の年少クラスでは国語力を強化するため、毎週「ことばのカード」を宿題として渡し、おうちの人と調べて翌週みんなの前で発表するという授業があります。語彙を増やす目的以外にも、おうちの人と一緒に調べたり、子ども自身が何だろう?不思議だな?分かった!発見した!と心を動かすという体験学習ができるという意味もあります。ですので、簡単にお母さんがネットで調べて、「○○○って書いてあるよ。分かった?」で済ませないでほしいですね。前述の「こいのぼりとは…」なども、一見すごい!こんなことまで覚えて言えるの?と驚いてしまいますが、言っている本人は本当に理解をしているのでしょうか?調べた時、知りたい!なるほど!と目をキラキラ輝かせていたでしょうか?
「ことばのカード」には、タンポポ・もんしろちょう・おたまじゃくし・入道雲・ボウル(調理器具)など毎週様々なものを調べます。前述のカーネーションも花びらは何枚なのかな?不思議に思えば、ガクを外してみるのもいいですね。タンポポならどこに咲いているのか探しに行くのもいいですよね。茎を半分に裂けばタンポポ時計のできあがり!その時、茎から出た白い汁は何だろう?ベタベタしている!なんて発見もできます。ボウルも中を覗けば、あれ?逆さまに写っている!じゃ、外側はどうだろう?なんてマジックを見ているような楽しい気分になります。
完成度の高い我が子の発表をほかの親へ印象付けるより、我が子の心に残るような楽しい体験学習を心掛けましょうね。
執筆者紹介
どんちゃか理英会 りえ先生(仮名)
自身も数年前まで理英会に母として通い、愛息を小学校受験させた(もちろん結果は志望校合格!)。そして今は理英会スタッフとして、後輩ママさんやお子さんの受験指導、日々の授業に格闘している。母と指導者両面の視点から見えてくるものをこのコラムで自由に語ります。
本人コメント「今まさに受験最中であるお母さん、お父さんの息抜きとしてお役に立てたら嬉しいです」