精華小学校の入試で“話作り”というものがあります。絵の描かれた数枚のカードを見て、話を組み立て、登場人物の心情なども盛り込み、ストーリーを作っていくのです。と、こう書かれると、なんだか難しそう、さっそく練習をしなくちゃ…と気負ってしまいますね。今回はおうちや外出先で、簡単でしかも楽しくお話を作る方法をご紹介します。
まずは最初の文をお母さんが切り出します。それに続くお話を子どもが考え、続けていきます。そして、またお話はお母さんにバトンタッチ!ただその繰り返しです。例えば、「雨上がりの夕方、○○ちゃんはお散歩をしていると、大きな水溜まりがあることに気付きました。○○ちゃんはじーっと覗いてみました。すると、そこに…」で、子どもにバトンタッチします。即興で物語を作るので、親子で脳もフル回転。一生懸命、場面をイメージし、言葉を選んでいきます。ここで、お母さん、注意してください。「そんなはずないでしょ?」「ありえない話ね」などと子どもの物語を否定するような言葉だけは掛けないであげてくださいね。親子で楽しく!が大事なポイントです。子どもの突拍子もない、奇想天外な発想を楽しみましょう。
このお話の中で、お母さんも接続詞を盛り込んだり、様子ことばを使えば、表現豊かで素敵な物語ができますよ。接続詞のことば、いくつ言えますか?“それで・すると・けれども・それにもかかわらず・また・おまけに・そればかりか・一方・あるいは・なぜなら・ちなみに・つまり・例えば・ところで…”。様子ことば、思い浮かびますか?“ひらひら・ゆらゆら・よたよた・みしみし・かさかさ・ぺたぺた・ぼたぼた・ざくざく・こつこつ・びくびく・ごろりごろり・ひたひた・ざらざら・するする・すたすた…”。
ことばを聞くだけでイメージを膨らませることができるこの遊び、おすすめですよ。
執筆者紹介
どんちゃか理英会 りえ先生(仮名)
自身も数年前まで理英会に母として通い、愛息を小学校受験させた(もちろん結果は志望校合格!)。そして今は理英会スタッフとして、後輩ママさんやお子さんの受験指導、日々の授業に格闘している。母と指導者両面の視点から見えてくるものをこのコラムで自由に語ります。
本人コメント「今まさに受験最中であるお母さん、お父さんの息抜きとしてお役に立てたら嬉しいです」