先日、年長クラスで“歌合戦”をしました。子供たちがグループに分かれ相談をし、発表する歌を決めます。但し、歌はグループ全員が知っている歌。発表できるのは1番最初に決まったグループのみ、というルールです。これがなかなか決まらないのです。お友達を前にモジモジして意見を言えない子もいるのでしょうが、歌を知らない子が意外と多かったのです。知っている子が提案しても「知らない…」と首を振ります。幼稚園や保育園で聴いたりしているとは思うのですが、集団の中で何となく聴いているからでしょうか。
日本にはたくさんの童謡があります。季節の歌、昔話の歌、わらべ歌…たくさんの歌が存在します。おうちの方も子供の頃、幼稚園・保育園・小学校でいろいろな歌を聴いたり、家ではお母さんが口ずさんでいる歌を心地よく聴いていたのではないでしょうか。
♪春よ来い 早く来い 歩き始めた みいちゃんが
赤い鼻緒の じょじょ履いて おんもへ出たいと 待っている (「春よ来い」)
これは雪国で暮らすみいちゃんが春を待ち望んでいる歌です。春のぽかぽか暖かい陽射しで雪が溶けだし、土からは芽が顔を出し、木の枝では蕾が膨らむ…そんな春を待つ期待感や情景が浮かんできますね。
♪桃太郎さん 桃太郎さん お腰につけたきび団子 1つ私に下さいな(略)万々歳 万々歳 お供の犬や猿キジは 勇んで車を えんやこら (「桃太郎」)
桃から生まれた桃太郎が、お婆さんにきび団子を作ってもらい、犬・猿・キジを連れて鬼ヶ島へ鬼退治に行く歌です。本を読まずともこの一曲でストーリーが分かりますね。童謡にはいろいろな言葉も出てきます。「春よ来い」にある“鼻緒”って?「金太郎」に出てくる“鉞(まさかり)”は“斧”とは違うのかな?そんなことを親子で調べるのも面白いかもしれませんね。
普段、つい口ずさんでしまう歌謡曲やCMソングを、たまには童謡に変えてみませんか?
執筆者紹介
どんちゃか理英会 りえ先生(仮名)
自身も数年前まで理英会に母として通い、愛息を小学校受験させた(もちろん結果は志望校合格!)。そして今は理英会スタッフとして、後輩ママさんやお子さんの受験指導、日々の授業に格闘している。母と指導者両面の視点から見えてくるものをこのコラムで自由に語ります。
本人コメント「今まさに受験最中であるお母さん、お父さんの息抜きとしてお役に立てたら嬉しいです」