「放っておけば、いつかはできるようになるのでしょうか?」お母様からこんなことを聞かれることがあります。自宅学習をしている時に、「こんな簡単な(確かに大人には…)問題も解けないなんて!」とついイライラしてしまうのでしょう。つい投げ出したくなるお気持ち、分かります。
でも待って下さい。できない問題や課題をそのままにし、親子で知らんぷりを決め込みます。時が経ちました。そういえばあの問題・課題はできるようになったかしら?とふと思い出し、子供にやらせてみます。できるようになっている!と喜ぶ親子はそう多くはないでしょう。そもそもそんな問題が存在していたことすら忘れているかもしれません。
少し話は変わりますが、一般的に第一子よりも第二子以降の方が、何でもサラリとこなせてしまうものです。上の子は出来なかったのに下の子はもう出来るのね!と親は誇りに思います。教えてもいないのに出来るようになっている、手を掛けなくても育つのね、と思ってしまうようです。 果たして本当にそうでしょうか?おうちの人や兄姉のやっている姿を見て、自分なりに見よう見真似でやっているのです。いい見本が身近にいるのです。
では、上の子には(いえ、全てのお子さんには、ですね)いい見本となる人はいないのでしょうか?いますよね。お父さん、お母さん、先生…全ての大人が見本です。もちろん見本とは、答えを導き出すやり方をすぐに教えたり、答えを教えることではありません。一緒に考えたり、調べたり、手を動かし制作をしたり、ボールで遊んだり…。面倒くさがらず、大いに楽しんで下さい。お子さんはきっと「おうちの人一緒にやったなぁ」という記憶と共に、頭にも心にも体にも知識なども刻まれていることでしょう。
「放っておけば、いつかはできる」…答えはノーですね。
執筆者紹介
どんちゃか理英会 りえ先生(仮名)
自身も数年前まで理英会に母として通い、愛息を小学校受験させた(もちろん結果は志望校合格!)。そして今は理英会スタッフとして、後輩ママさんやお子さんの受験指導、日々の授業に格闘している。母と指導者両面の視点から見えてくるものをこのコラムで自由に語ります。
本人コメント「今まさに受験最中であるお母さん、お父さんの息抜きとしてお役に立てたら嬉しいです」