鎌倉女子大初等部の授業は何が違う?【神奈川新聞の理英会コラム】

理英会が担当する神奈川新聞の連載記事

神奈川新聞 2022年5月30日 朝刊掲載
鎌倉女子大学 初等部部長 勝木茂 先生

【紙面本文】

鎌倉女子大初等部の授業は何が違う?
いつでも見学できる授業、教員数も大事

2023年に創立80周年を迎える鎌倉女子大学は幼稚部から大学院まで一貫教育を行う総合学園です。
同校初等部は男女共学校で、ほぼ全員が中学受験をする進学校として、小学校受験志願者の人気校です。
同校は「ていねいできめ細やかな授業」を標ぼうし、その実現のため、1年生ダブル担任制、少人数制、専科制、複数教員制など、指導体制の充実をはかっています。
初等部部長の勝木茂先生=写真=に伺いました。

最も大切にしていることは何ですか?

教員の仕事は授業に尽きます。
日常の一時間、一時間の授業をどれだけ充実させられるか。
これが教員にとって一番大切なことです。
「授業が勝負」というキャッチフレーズはいろいろな学校でもよく掲げられていますが、実現させることが重要です。
現在はコロナの影響で実施できていませんが、初等部の受験を検討される保護者に対し、いつでも授業見学可能というスタンスでこれまで行ってきました。
見学が日常的に入りますから、当然先生たちも「いつどこを見られても恥ずかしくない授業をしよう」という意識で取り組んでいます。

指導体制について聞かせてください。

本校では1年生以外でも、教員の数はだいたい学級数の2倍います。
教員数が多いことによるメリットはたくさんあります。
授業中は教室の正面から見ている先生だけでなく、斜め後ろや真横で見ている先生がいるわけです。
ですから、子どもの様子を背中の表情から読み取ることができるのです。
自分で手をあげて「先生、わかりません。教えてください」と言える子どもは多くはありません。
わかっていない子をどれだけサポートできるか。
しかも「わからない時にその場で」です。
そのために必要なことは教員一人一人の資質能力を高めていくことに加え、教員の「数」も重要なのです。
しかしながら、職員室には普段、教員がほぼいません。
たとえば、休み時間もグラウンドや図書館担当の教員がいます。
「子どもと一緒にいる意味を常に考えること」このこともわたしたちが大切にしている共通意識のひとつです。

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