慶應義塾横浜初等部の願書には創設者の福澤諭吉の著作『福翁百話』を読んで、所感を記す指示がありました。
そこで、これからこの本を手にされる方のために『福翁百話』の中でも、子育て・教育に関する話を一話ごと取り上げて、要点を簡単にご紹介いたします。
今回は13話の要点を意訳してご紹介します。
ものごとをあまり深く考えすぎると、よくない場合があります。
たとえば、ひとつの考え方ばかりにこだわってしまうようになると、バランス感覚がなくなるからです。
自分が重視する考え方を通そうとするあまり、結果として思い通りにならないことがあったとき、人をうらむようなことになるでしょう。
大事な場面でも、おのずと表情や態度にそれが表れて、方向を誤る人が多いものです。
「教条主義」という言葉がありますが、まさにこの話のことですね。
・教条主義の意味「ある特定の原理・原則に固執する応用のきかない考え方や態度」
人が話をしても聞いているようで、聞く耳を持たない人がいます。
自分を振り返ったとき、自分もそうでないとは言い切れませんね。
「○○は良い悪い」という自分の判断が、どこから来ているのか。
バランス感覚のある判断かは、他の人の視点を通してようやくわかることでしょう。
自分の考えだけに固執せず、他人の声に耳を傾けることを大事にしたいです。
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