ものをたたく・こする・はじく・ふくなどをすると音が出ます。
これは、ものが振動することで音が発生するからです。
このとき、高い音がするか・低い音がするかは、この振動の回数で決まります。
振動が速い(振動する回数が多い)と高い音になり、振動が遅い(振動する回数が少ない)と低い音になります。
今回の実験は、音の高低を教える実験です。
実験1:同じガラスコップを2つ、はしを1本
実験2:同じ空のペットボトルを2つ
2つのガラスコップに水を入れます。
ひとつはコップ8分目ほど水を入れ、もうひとつは3分目ほど入れます。
そして、それぞれのコップのふちをはしでたたいてください。
問題:どちらのコップから高い音が出たでしょうか?
同じ空のペットボトルに水を入れます。
ひとつはペットボトル8分目ほど水を入れ、もうひとつは3分目ほど入れます。
そして、それぞれのペットボトルの飲み口に、息を吹いてみましょう。「ボー」と音がしますね。
問題:どちらのペットボトルから高い音が出たでしょうか?
実験する前に予想をしてみましょう。
「どっちが高い音するかな?」
さすがに理由は言えないと思いますが「あてっこ」ゲームみたいで楽しいです。
楽しいと実験の結果に興味が沸きます。
学習の観点から、もうひとつアドバイスします。
『実験1を終え、理由を伝えてから、実験2を予想させてください。』
では、答え合わせです!
◆実験1の答えは、水が3分目だけ入っているコップの方が高い音を出します。
理由は「コップをはしでたたくと、コップが振動します。また、中の水はコップの振動をおさえようとします。よって、コップが多く振動すれば高い音になるので、この振動をおさえる水が少ない方が高い音になります。」
実験1の理由をしっかり教えたところで、実験2を行います。
予想をさせるとき「何が振動しているのかな」なんて声掛けするのがよいです。
または「次の実験で振動するのは、中の空気だよ」と言ってもよいかもしれません。
◆実験2の答えは、水が8分目ほど入っているペットボトルが高い音を出します。
もし、実験1で「水が少ない方が高い音になる」だけを教えていると…「エッ!なんで~?」と、なるわけです。
この実験は「音はものが振動すること」を学ばせたいのですから、「何が振動するのか」を考えさせ、振動しやすいのはどっちかを予想させるのが大切です。
実験2で振動しているのは、ペットボトルではなく、中の空気です。
したがって、水が多く入るほど中の空気は少ないので、振動しやすくなります。
「音は物の振動」=実験1はコップの振動=実験2は中の空気の振動
このことに気付かせる実験です。
何事にも理由はあります。理由をしっかり教えることは大切です。
種を明かせば「なるほど」となります。
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小1理英会アドバンスコースから中学受験小6まで指導しているただっち先生(多田誠)がお送りしました。
9歳までは「楽しい!」が一番!小学校低学年の能力開発
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[ コップとペットボトルで音の実験~しっかり理由を教えよう!]のご感想やコメントをお寄せください。
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