神奈川新聞社から委託を受け、教育面に記事を作成しております。
今回は洗足学園小学校オーケストラを取材して記事を作成いたしました。
洗足学園音楽大学 石井喜久子 教授
神奈川新聞 2020年2月11日 朝刊掲載
100名を超える小学生のオーケストラによるコンサートが昨年12月に開かれました。
ヨハン・シュトラウス1世の代表曲「ラデツキー行進曲」の演奏もあり、有名なクライマックスの場面では軽快なリズムに満員の聴衆が手拍子で合わせていました。
演奏した小学生は全て洗足学園小学校(川崎市)の児童たちです。
このオーケストラは2004年に発足。団員は1年生から6年生まで総勢180名以上。
入団希望者も多く、在校生の4割近くが在籍するほど。人気の理由の一つには、系列の洗足学園音楽大学の先生から本格的な指導が受けられることが挙げられます。
今回、オーケストラ設立時から携わり、現在は音楽監督を務める洗足学園音楽大学教授、石井喜久子先生にインタビューしました。
「小学校オーケストラを創設したのは音大系列校の環境を生かし、小さい時からぜひ本物に触れる取り組みをしたいという思いからでした。現在ではサントリーホールや、みなとみらいホールなど大舞台でのコンサート開催ができるようになり、指揮者に秋山和慶氏、ピアニストでは仲道郁代氏ら、著名な音楽家を招いて協演するまで発展しました」
大舞台に響く本格的なオーケストラの音色は大学の講師陣との綿密な個人レッスンで培われるそうです。
「月に2~4回、30分みっちり行います。ここまでしっかりと個人レッスンをやる楽団は珍しいでしょう。このレッスンが講師と子どもたちとの信頼関係を厚くしています。授業やクラスでは自分のことをあまりうまく表現できない子が、コンサートでは堂々とした演奏をして、『うちの子が自信を持つようになった』と喜ぶ保護者もいらっしゃるんですよ」
進学校として有名な洗足学園小学校ですが、勉強ばかりでない充実した学校生活を過ごす様子が良く分かりました。
次回のコンサートは東京オリンピック・パラリンピックの合間の8月17日にサントリーホールで開催とのこと。
小学校オーケストラにとっても練習成果を発揮する夏になりそうです。
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