雪の結晶は何角形の形でしょうか?
答えはもちろん六角形です。
子どものころ雪が降ると喜び、降ってくる雪を真剣に観察しました。
綺麗な結晶に心奪われ、どうして空からこんな綺麗なものが降ってくるのかと不思議に思っていました。
子どもが自然の中で純粋に感動すること。
これはとても大切な学びの原動力です。
大人になってからは、雪が降ると、世界で初めて、人工雪を作った中谷宇吉郎博士の次のことばを思い出します。
「雪は天から送られた手紙である」
北海道大学で雪の研究に没頭した中谷博士は弟子に次のようなことも言っていたそうです。
「きみ、自然を見てその美しさに感動しないような人は、研究をやめたほうがいいです。自然の美しさに感動することが研究の原動力ですから。そうでなければ寒さが身にしみるだけですよ」
雪の結晶に惚れ込んで、人工雪を作った人です。
最初、博士は何千枚もの雪の結晶の写真を撮り、雪の結晶を分類しました。
しかし、それだけでは雪のでき方はわからず、自分で雪の結晶を作ることにしました。
1936年3月12日にウサギの毛皮の毛の先に人類初の雪の結晶を作りました。
さまざま条件で次々と雪の結晶を作り、分類したものと比較しながら、どのような気象条件で、どんな結晶ができるのか解明しました。
そして、降ってきた雪の結晶を見れば、上空の大気の状態がわかるようになりました。
だから「雪は天から送られた手紙である」なのです。
中谷博士の研究の原動力は子どもが抱く自然への感動と同じだったのです。
博士の研究は、凍土や着氷防止などで功績を残しています。
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