木村裕一/文
あべ弘士/絵
講談社
1,100円
1994年初版
オオカミとヤギがひょんな事から相手の正体を知らないまま友だちになってしまったことで、相手を思いやることを考えていくお話
思いやり
ドキドキ
ワクワク
じーんとする
躍動感を感じる
著者の木村裕一さんは講演会でこんなことを語っていました。
「物語を料理にたとえるなら、子ども本人がおいしいと思い、親はわが子とって栄養があると思えるものを書きたい」
こんなふうに語っていました。
「それには人間への興味につながるものが良い」
『あらしのよるに』は、オオカミとヤギは友だちだけれど、いつか食べられてしまうのでは?
こんな気持ちでハラハラしながら、ページをめくる手が止まりません。
ラストもこの後はどうしたんだろう?と想像させます。
これがシリーズ7巻続けて楽しめます。
シリーズの最後は大人も泣けるストーリーなっています。
木村さんの著作には大人向けに『きむら式 童話のつくり方』(講談社現代新書)があります。
その中で、この『あらしのよるに』シリーズについて、次のように言及しています。
「あらしによるに」で非常におもしろかったのは「その後の話」というのが、読者からいっぱい(手紙で)来たこと。
「一からお話を書いてください」と言ったら書けないかもしれない。
けれども、その話を夢中になって読んでから、続きを書けと言われたら、すぐに頭の中でいろいろ想像ができて、書けない子もかけちゃった、ということもあるだろう。
本を読む良さというは単に読んで終わりということでなく、その後の話を想像する楽しみもあります。
お子さんに、お話の続きがどうなったと思う?
こんなふうに、ぜひ聞いてみてください。
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