慶應合格Story 3

Ｃさん　慶應義塾幼稚舎に合格！

〜　長所は長く　〜

　Ｃさんは、やさしい顔立ちとそれに違わぬやさしい心を持った女の子でした。早生まれということもあり、プリントは少し苦手、運動ではまだ力強さがなく、行動ではやさしさを感じさせる行動はありましたが、出過ぎない性格もあって、あまり印象に残るわけでもありませんでした。
　ですが、Ｃさんには絵画制作がありました。とても自由な発想で、他の子とはまったく違うものを作ったり、描いたりすることができました。さらに、作品を説明してもらうと、幼さの残る言葉遣いではありましたが、しかしいつまでもとうとうと話し続けてくれるのです。
　抜群に上手いわけではなく、洗練されているわけでもない。けれども、誰かのまねではなく、ありきたりでもない。ご家族は毎週ゼミに通いながら、何よりもこの最大の武器を伸ばすため、モチーフから構図まで、Ｃさんといっしょに考えていました。毎週のようにお母様が先生に絵画制作のポイントを聞いていたことが思い出されます。
　入試直前にはほとんどの力を絵画制作に注いで、最後までＣさんの豊かな発想力と絵画制作の力を伸ばしていました。もちろん、それまでプリントも運動もやっていましたし、絵画制作だけがんばったわけではありません。ですが、Ｃさんは、「よいところを徹底的に伸ばす」ことの強みと、「自分だけのものを持っている」ことのすばらしさを教えてくれているように思います。